皆さんはブラッシングの際に、電動歯ブラシを使用する習慣があるでしょうか?
歯列矯正中も、普段通り使用して構いません。特にワイヤー矯正は、器具を取り外せないことから磨き残しが生じやすいとされています。電動歯ブラシを使うことで、効率的に歯をキレイにできるでしょう。
ただ歯や歯茎、装置を傷付けないためには約3万回/分程度の製品が望ましいです。歯へ軽く当て、刺激を与えないようにしましょう。
なお装置を使用しない、セラミック矯正であればブラッシング時に煩わしさを感じることがありません。短期間で歯列矯正をしたい方にもピッタリの方法なので、ぜひご検討ください。

電動歯ブラシを使えば、装置と歯の間に残った食べカスを効率的に落とせます!

装置をつけて生活していると、歯との間に食べカスやプラークが蓄積しやすくなります。
電動歯ブラシを使うことで、小刻みな動きが効率よく汚れを落としてくれるでしょう。歯に軽く当てるだけでOKなので、口の中を傷つける心配もありません。
歯列矯正中におすすめしたいのは、1万~3万回/分程度振動する音波振動歯ブラシです。数千回程度の製品でも構いませんが、汚れを落とすには少し効率が悪いかもしれません。
一方で120万回/分と、振動数が多すぎる製品も矯正中は避けた方がよいでしょう。使い方を誤ると、歯茎や装置を傷付ける恐れがあるためです。

また「反復回転式」といって、円状のブラシが回転するタイプのものも存在します。装置へブラシが引っ掛かると、壊れる可能性があるため使用は控えた方がよいでしょう。左右へ振動するものがベストです。
そして歯に強く押し当てると器具や歯茎、歯にダメージを与えるので、注意が必要です。
歯や歯茎を傷付けないよう、歯磨き粉は研磨タイプ以外の製品を使用してください。ジェルタイプの製品にするか、思い切って歯磨き粉を使用しないという選択もOKです。
また使用し続けると、毛先が徐々に開いていきます。適切なタイミングで、ヘッドを交換してください。磨き残しが生じないよう、必要に応じて歯間ブラシやフロスを活用しましょう。

装置をつけている間は口腔内へ汚れが残りやすくなります

これまではブラケットと呼ばれる器具を歯につけて、ワイヤーでつないで引っ張るという「ワイヤー矯正」が主流でした。
患者さま自身で装置を取り外せないため、どうしても食べカスが残りやすくなります。磨くのが難しい、歯と歯茎の間は特に気を付けた方がよいでしょう。
その部分にプラークが蓄積すると菌が繁殖し、むし歯や歯周病になるリスクが高まります。歯茎がどんどん後退し、最終的に歯が抜け落ちるという恐ろしい病気です。
また汚れが蓄積すると、口臭の原因にもなります。口臭は自分自身でなかなか気付けないので、予防に励みましょう。

歯列矯正で歯並びを整えるつもりが、口腔状態を悪化させては元も子もありません。口臭があったり汚れが付着して見た目が悪かったりすると、相手にネガティブな印象を与える恐れがあります。本来の目的や理想の姿を思い浮かべ、治療中はより丁寧な口腔ケアを行いましょう。
ちなみにセラミック矯正であれば、短期間での治療が可能です。長期の治療となるワイヤー矯正のように、日々の口腔ケアで大変な思いをすることもありません。
セラミック矯正とは患者さま自身の歯を削って土台を作り、セラミックでできた人工歯を被せて固定することによって歯列を整えるという方法です。
人工歯のカラーや形状、サイズはカスタマイズできるので、治療中も自然な見た目を実現できます。また装置をつける必要がないので、食事やブラッシングの際に負担がかかることもないでしょう。

ただし人工歯の完成までは、仮歯をつけて生活しなければなりません。一時的に装着するものであり、強く接着されていないため取り扱いには注意しましょう。ブラッシングの際にゴシゴシこすると、外れる可能性があります。
ワイヤー矯正では3~4年程度かかるのが平均的ですが、セラミック矯正であれば最短2ヶ月程度で施術が終わります(口腔状態や施術本数により個人差があります)。
選択肢の一つとして、検討してはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、歯列矯正中のブラッシング方法について解説しました。電動歯ブラシの使用は可能で、むしろ効率を考えると積極的に使うべきアイテムです。
歯列矯正中は装置と歯の間に食べカスが溜まりやすくなるので、電動歯ブラシの振動を利用して口の中を清潔に保ちましょう。治療中の口腔ケアが心配な方は、セラミック矯正を検討するのも一つの方法です。
自分に合った方法で、理想の歯並びを手に入れましょう。

田島デンタルオフィス