裏側矯正(舌側矯正)のメリット・デメリット|「痛い」「高い」って本当?
「歯並びをきれいに整えたい」「口元のコンプレックスを解消したい」と思う一方で「できれば目立たない方法でしたい」「痛みや費用が心配」と悩んでいる方が多いのではないでしょうか。装置の見た目や痛み、費用に関して気になることがあるでしょう。
しかし、実は歯列矯正は目立つ装置だけでなく、目立ちにくい「裏側矯正」というものがあることをご存じでしょうか。
今回は、目立ちにくい裏側矯正のメリット・デメリットについて解説します。
痛みや費用に関する疑問も解決できる内容になっているため、歯列矯正を検討している方、裏側矯正を検討している方はぜひ参考にしてください。
裏側矯正(舌側矯正)とは?
裏側矯正とは、ワイヤー矯正の種類のひとつで、舌側矯正やリンガル矯正と呼ばれることもあります。ブラケットと呼ばれる装置を歯の裏側に取りつけ、その間にワイヤーを通して矯正力をかけます。一般的な表側矯正の裏側バージョンと考えるとわかりやすいでしょう。
正面から見た際に目立ちやすい上の歯だけを裏側矯正にする「ハーフリンガル矯正」というものもあり、それぞれの症例や予算にあわせて使い分けることも可能です。
裏側矯正(舌側矯正)のデメリット5つ
裏側矯正は、装置の歯の裏側に取りつけるためほとんど見えないというメリットがありますが、いくつかのデメリットも存在します。メリット・デメリットをしっかりと把握した上で、矯正方法を選ぶようにしましょう。
治療費が高い
裏側矯正は周囲の人から気づかれにくい装置でありますが、医師からも見えにくい場所に装置をつけるため、さらに装置間距離が短いため調整には高度な技術が必要です。また、歯の裏側は表側よりも形状が複雑なので、オーダーメイドの装置を作成するのに費用がかさみます。
そのため、表側矯正よりも数十万ほど費用を高めに設定している医院がほとんどです。ただし、費用に関してはデンタルローンや分割払いに対応している医院を探し、治療費の支払い負担を軽減させる方法もあります。どのような支払い方法があるのか、矯正治療を始める前に確認してみましょう。
違和感がある
歯の裏側に装置をつけるため舌があたり、違和感を感じることがあります。舌先が装置にあたり続けることで、口内炎や痛みが出ることもあるでしょう。
しかし、矯正装置の違和感については、時間の経過とともに慣れることがほとんどです。1週間もすれば舌や唇が順応するので、過度な心配は必要ないでしょう。
食事・会話がしづらい
歯の裏側に装置がつくことで、口のなかのスペースが狭くなります。そのため、食事の際は食べ物を一度に口に含められる量が少なくなります。また、繊維の多い食べ物は装置に詰まりやすいため、慣れるまでは気軽に食事を楽しめないといったストレスを感じる方もいるでしょう。
さらに、これまでなかった装置が舌に触れるようになり、会話や発音がしづらくなることもあります。慣れてくればこれまでどおり話せるようになりますが、アナウンサーや外国語の先生など発音が大切な職業の方は、大きな影響を受けるかもしれません。医師に相談してアドバイスなどを受けるようにしましょう。
歯が磨きにくい
裏側矯正に限らず、マウスピース矯正のように取り外せないワイヤー矯正は歯が磨きにくいことがデメリットに挙げられます。とくに、歯の裏側は装置がついていなくても確認しづらい部位です。矯正装置がつくことで、さらに歯が磨きにくくなり、磨き残しが多くなってしまいます。
日ごろの歯磨きは丁寧に行うよう心掛け、歯ブラシの他にも歯間ブラシやタフトブラシ、デンタルフロスを併用しましょう。磨きにくい部分は、調整のタイミングで医師や歯科衛生士に確認してもらうと安心でしょう。
「痛い」と感じることがある
裏側矯正に限らず矯正治療では装置をはじめてつけた日から数日間と、調整を行った日から数日間は歯に痛みが出ることがあります。調整後の歯を積極的に動かしている期間は痛みが出やすいですが、1週間ほどで治まることがほとんどです。我慢できない場合は、口元を冷やしたり(削除)痛み止めを飲んで様子を見ましょう。
他にも、装置が舌にあたって痛みが出ることもあります。この場合は、装置が舌にあたらないようワックスなどのカバーをつけるなどの処置が必要です。しばらく様子を見てもよくならない場合には、医院へ連絡して確認してもらいましょう。