インビザラインは、透明なマウスピースを装着して歯を動かすことができる矯正方法で、審美性が高いことから人気が高まっています。
しかし、インビザラインのマウスピース(アライナー)で定められている1日の装着時間に不安を感じている方も少なくありません。
今回は、インビザラインを検討中の患者さま向けに装着時間への対応方法をご紹介していきます。

 

 

 

 

装着時間を守らないとどうなるのか?

インビザラインの装着時間は、1日20~22時間以上が推奨されています。
つまり、ほとんど1日中装着していただくような形になります。
この装着時間を守らないと、歯に矯正力をかけることができなくなるため、治療計画通りに歯が動かせず、期間が延びてしまうことがあります。
とくに新しいアライナーへ交換した際はしっかり装着していただかないと、治療への影響が大きくなるため注意してください。
装着時間を守れず、マウスピースを着けていない状況が続くと、インビザライン自体が失敗で終わってしまうこともあります。
マウスピースの作り直し、治療計画の立て直しは、追加の治療費が必要になるため、なるべく装着時間を守って、矯正を成功させ、理想の歯並びを手に入れましょう。

 

装着時間を守るためのポイント

装着時間が守れるか不安な方は、是非以下の方法をお試しください。
また、ワイヤー矯正の場合は取り外しができないため、食事中も外せないワイヤー矯正のデメリットも頭の隅に置いておくと、より前向きに取り組めるのではないでしょうか。

 

対策① スマートフォンを上手く使って管理する

スマートフォンには、リマインダーやアラームの機能が備わっています。
目覚まし代わりとして活用している方も多いと思いますが、インビザラインの装着時間を忘れないようにするためにも活用できます。
例えば、食事前に外す時は「1時間後にアラーム」をして、着け忘れのないようにするなどの方法があります。
スマートウォッチと上手く連動させると、より使いやすくなります。

 

対策② マウスウォッシュや歯磨きシートを活用する

出先で食事をする時になかなか歯磨きをするタイミングがなく、そのまま何時間も装着を忘れてしまうという方がよくいます。
そんな時は、マウスウォッシュや歯磨きシートを使って簡易的に歯の清掃をし、ひとまずマウスピースを装着しましょう。

 

対策③ 専用のケースに必ず入れて保管する

例え、短い時間であっても外したマウスピースは必ず専用のケースに入れるようにしてください。
歯磨きの間だけなど、机の上に置いておいたりすると、誤って落としてしまって破損するなどのトラブルを招く可能性があります。

 

対策④ 1つ前のマウスピースを予備として持ち歩く

マウスピース自体の強度はそこまでないので、何らかの理由によって壊れてしまうこともあります。
また、出先で紛失してしまう可能性も否定できませんので、「1つ前に装着していたマウスピース」は予備として必ず持ち歩くことをおすすめします。

 

それでも装着時間が不安な方へ

上記の対策をもってしても、装着時間に不安のある方、時間が守れなかった方は以下の方法にも目を通しておいてください。

 

20時間以上の装着を目指す

推奨されている装着時間は、20~22時間以上といわれています。
理想は、22時間以上装着することですが、20時間以上装着できていれば、矯正にほとんど影響することなく治療を進めることができます。
学業、スポーツ、仕事、ライフスタイルによって決められた装着時間を守れそうにない場合は、何とか20時間以上を目指して進めていきましょう。

 

マウスピースの交換時期をずらす

装着時間が足りない日が続いてしまった場合は、歯に想定した矯正力がかかっていないということになるため、予定日にアライナーを交換しても上手く装着できなかったり、窮屈で痛みが出てしまうこともあります。

そうした場合は、マウスピースの交換日を少し先送りにすることで対応していきます。
このあたりは矯正歯科医と相談して決定しますので、ご自身で勝手に延長したりすることのないようにお願い致します。

 

交換して3日間は必ず装着時間を守る

インビザラインの矯正では、マウスピースを新しいものにしたときがとても重要です。
そのため、交換して3日間経過するまでは、必ず最低でも20時間以上着けるようにしてください。
交換時期はだいたい自分で把握して管理することとなりますので、食事会や飲み会といった用事を入れないようにすることもポイントです。

 

歯磨きよりも装着時間を最優先にする

インビザライン中は、食事の際に取り外し、歯磨きをしてから戻すというのがルールですが、どうしても歯磨きができない時は、マウスピースの装着を優先にしてください。
食べカスが付着した状態でマウスピースで歯にフタをするのは虫歯や歯周病のリスクを高めますが、目的は「歯を動かすこと」ですので、強制効果を優先にするのが望ましいです。
そういった状況をなるべく回避するためにも、歯磨きセットの他、マウスウォッシュや歯磨きシートを持ち歩くことを推奨しています。
なるべく早く歯磨きをして、清潔な状態を保つことも忘れないようにしましょう。

 

矯正歯科医に相談する

ライフスタイル上、どうしても外している時間が長くなってしまう場合は、自分のライフスタイルも含め、どのように対処するべきか歯科医にご相談ください。
今回ご紹介した対策は一部であり、この他にも対応策はあります。
歯列矯正は、時間だけではなく、高額な費用をかけて行う治療法です。
なるべく失敗のないように、お気軽にご相談ください。

 

田島デンタルオフィス