ワイヤー矯正のデメリット・メリット|マウスピース矯正と比較して解説【後編】
前回は、ワイヤー矯正の難点を5つお伝えしました。
先にデメリットを知ったことで、ワイヤー矯正に対してネガティブな印象を持った方がいらっしゃるかもしれませんが…。
メリットも数多く存在しますので、ご安心ください!
ワイヤー矯正が持つメリットは、次の5つです。
1.幅広い症例に適用できる
一番のメリットは、幅広い症例に適用できる点です。外科手術や抜歯を伴うケースにも適用できることが多く、不正咬合の改善にも適しています。例えば噛み合わせたときに、下の前歯が上の前歯で覆われてしまう「過蓋咬合」などにも適用可能です。さらに、ワイヤー矯正を行うことで、横顔や口周りの印象が変化する場合もあります。
ほかの矯正方法では改善できないことも、ワイヤー矯正であれば期待した効果を得られるケースが多いといえるでしょう。
2.細部の調整が可能である
マウスピース矯正の場合、装置は患者さまご自身で交換します。そのため通院が2~3ヶ月に一度で済むのは、魅力の一つと言えるでしょう。
ただ通院の頻度が低いことには、歯科医師が異常に気付けないリスクが伴います。発見が遅れると、調整に時間がかかり治療期間が延びる可能性があります。
一方でワイヤー矯正は、1ヶ月に一度の通院が基本です。仕事や育児が忙しい方にとっては少し大変かもしれませんが、その分、何らかのトラブルが起きた際に速やかな対応が可能です。治療中に不安なことが生じた際も、通院の機会に都度相談できます。
また装置の調整なども、ワイヤー矯正であれば歯科医師の判断で毎月行えます。レントゲン写真などをもとに歯根の状態や噛み合わせの様子を確認し、細やかな調整ができるでしょう。場合によってはブラケット装置を付け直し、ワイヤーの太さなどを変更することも可能です。
3.取り外しが不要であるため紛失の心配がない
装置をご自身で取り外せないことは、デメリットでもありメリットでもあると言えます。自己管理が苦手な方は、装置を取り外したまま付け忘れたり失くしたりする心配がありません。
装置の順番を付け間違える、といったミスも起こる心配がないでしょう。
4.比較的短期間で治療ができる
マウスピース矯正に比べて、ワイヤー矯正の方が歯の移動速度が速い傾向にあります。またマウスピース矯正の場合、治療の途中で装置を作り直すケースも少なくありません。その間は治療が進行しないため、その分期間が長くなってしまうでしょう。
また近年は、効率的に歯を動かせる「セルフライゲーションブラケット」が普及しています。ワイヤーと装置の摩擦力が軽減することで、歯が移動しやすくなるのです。歯が無理なく動くことで、痛みや違和感の軽減にもつながります。
5.適用できる症例数が豊富である
1つめの項目でも触れましたが、ワイヤー矯正は多くの症例に適用できます。これまでの長い歴史や治療の実績、数多くの研究結果などにより、ノウハウが蓄積され治療法として確立されているのです。
起こりうるトラブルも事前に予測し、非常事態に陥る前に対応できるというメリットがあります。
ワイヤー矯正は数多くのメリットがある一方、装置が着脱できない点や見た目の問題、治療中の痛みや違和感の問題などから敬遠されがちな矯正方法です。患者さまの症例によって適用できる矯正方法は異なりますので、気になる方は一度かかりつけの歯科医院へご相談ください。
田島デンタルオフィスは、女性専用の矯正専門医院としてマウスピースや裏側矯正による治療を手掛けています。女性特有の歯並びや口元の見た目に関するお悩みも丁寧にヒアリングし、患者さまのお口の中を拝見した上で最適な矯正方法をご提案いたします。理想の歯並びや希望する治療方法についても、事前にお伺いした上で治療方法を検討いたしますので安心してご来院ください。
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